「未在」とは、禅語で〝限りがない〟という意味で、石原氏が心に 刻んできた二文字です。修業にはこれで良いという限りはなく、無限であることを戒めとし、店名を「未在」としました。

「未在の料理」は、石原氏独自の茶懐石ですが、その根底には師であった吉兆創始者の故湯木貞一氏の精神が流れています。茶事のしきたりと心をもてなしに取り入れ、一座建立の茶席の空気を映し出しています。

茶の湯に造詣の深い民俗学者・熊倉功夫氏との対談では、「未在」の原点や茶・禅・料理の関連が語られます。また、料理を愛でながら、素材の由来・未在流献立・器などについて話は弾みます。

『こだわること未在である』
それが石原仁司の世界です。